更新日:2026年9月11日

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650人超が生んだ4,874件の改善、GitLab Co-Createの半年

GitLabユーザーが開発チームと共同で、2026年上半期に実現した実用的なプロダクト改善をご紹介します。

改善したいワークフローを最もよく知っているのは、日々それを使っているユーザーです。GitLabのCo-Create(共同開発)プログラムでは、そうしたユーザーがGitLabと直接協力し、より多くのチームに役立つプロダクト改善を設計し、実装し、提供しています。

2026年上半期にユーザーの協力で実現したのは、APIの拡張、CI/CD機能の追加、AIによるコード理解の対応言語拡大、セキュリティ制御の強化、インテグレーションの柔軟性向上、そしてGitLabをより使いやすく、わかりやすくする改善でした。

Co-Createは、現場の課題からプロダクト改善へと至る最短の道筋です。課題の整理、解決策の検討、そして変更の実装まで、お客様とGitLabが一緒に進めます。フィードバックを受け取るだけのモデルとは違い、実際のワークフローの文脈がそのままプロダクト開発に反映される点が特徴。ニーズが価値に変わるまでの距離が縮まり、改善を実環境で検証したうえで、その成果をより多くのGitLabユーザーへ広げられます。

「10年以上前、私たちはGitLabをベースにした社内開発プラットフォーム、code.siemens.comの構築に着手しました。現在の利用者は10万人近く。「開発者のために、開発者の手で」という理念のもと、ごく少人数のチームで運用とスケールを続けてきました。x509/gpg署名付きコミット、保護されたコンテナ/パッケージ、ユーザーフォローといったプロジェクト機能やソーシャル機能まで、数百に及ぶ機能をGitLabと共同で開発し、Siemensの規模でセキュリティとコラボレーションの文化を強化できました。」

— Siemens社 Distinguished Engineer、Roger Meier氏

ひとつの具体的なニーズが、共有の改善になるまで

優れたプロダクト改善の多くは、現場で生まれた具体的なニーズから始まります。

コントリビューターの協力により、次のようなニーズに対応できました。

  • ScalaのコードベースをOrbitとGitLab Duoが理解できるようにする
  • セキュリティ管理者がインスタンス全体でシークレットプッシュ保護を強制できるようにする
  • 処理量の多いチームがマージトレインのパイプライン上限を設定できるようにする
  • マルチアーキテクチャイメージがサポートするプラットフォームを表示する
  • ドキュメントページでスクリーンリーダー利用者により多くの文脈を提供する

これらはそれぞれ異なる問題ですが、共通点があります。解決できるだけの具体性があり、しかもその解決策が、最初に声を上げた人以外の役にも立つだけの重要性を備えていることです。

2026年上半期には、650人を超えるコントリビューターが、100を超えるプロダクトグループにまたがる4,874件のプロダクト改善を実現しました。内訳はプロダクト本体の開発とCI/CDカタログ関連の作業。ただし重要なのは数そのものではなく、その一つひとつがユーザーにとって何を可能にしたかです。

チームが自動化できる範囲を広げる

GitLabを既存のツールやワークフローに接続する方法も、ユーザーの協力で広がりました。

新しいUser Applications REST APIを使うと、ユーザー所有のOAuthアプリケーションをプログラムから作成、参照、更新、削除できます。レビューアプリを動的にデプロイして削除するようなワークフローでも、ワイルドカードのリダイレクトURIに頼らずにアプリケーションを安全に管理できるようになりました。

Token Information APIへのSCIMトークン対応も、ユーザーの手によるものです。ID・アクセス管理システムからは、他のGitLabトークンを調べるのと同じAPIでSCIMトークンを識別可能に。トークンの棚卸しやガバナンスをめぐる自動化も、より正確に組み立てられます。

新しい定義済み変数 CI_TRACEPARENT と CI_TRACESTATE は、W3C Trace ContextをCI/CDジョブに持ち込みます。親子パイプラインをまたいだトレースの関連付けや、分散システム全体での処理の追跡が可能に。デリバリーのワークフローが端から端までどう動いているかを把握しやすくなりました。

これらの改善により、インテグレーションの制御性が高まり、自動化の可能性が広がり、より大きなエンジニアリングシステムの一部としてGitLabを運用しやすくなります。

セキュリティとデリバリーの制御を強化する

Co-Createを通じて、コードを保護し、大規模なデリバリーを管理するための制御機能も拡張されました。

あるチームとの共同作業では、シークレットプッシュ保護にインスタンスレベルの強制設定を追加しました。管理者はすべてのプロジェクトでシークレットプッシュ保護を必須にでき、セキュリティチームはGitLabインスタンス全体に一貫した基準で制御を適用できます。

別のコントリビューターは、マージトレインのパイプライン上限を設定可能にする実装を行いました。プランと処理能力に合わせた上限を設定できるため、開発量の多い組織ほど、変更が検証からマージへと進む過程を細かく制御できます。

Terraformステートの保護ルールに対応するREST APIも、ユーザーの協力で完成しました。保護ルールの取得、作成、更新、削除をプログラムから実行でき、Infrastructure as Codeのガバナンスをプロジェクト横断で一貫して適用しやすくなります。

いずれも、プロジェクトを一つずつ手作業で管理することなく、セキュリティとデリバリーの制御を強化する成果です。

より多くのコードベースとワークフローに文脈を与える

GitLabが理解し、表示できる範囲も、ユーザーの協力で広がりました。

あるコントリビューターは、GitLab OrbitにScalaのサポートを追加しました。Orbitは、GitLabインスタンスをインデックス化し、ソフトウェア開発ライフサイクルをクエリ可能なプロパティグラフとして公開する仕組み。Scalaリポジトリからクラス、トレイト、オブジェクト、関数、値のコードグラフ定義を生成できるようになり、Scalaのコードベースを扱う際にGitLab Duoが有用な文脈を得られます。

別のコントリビューターは、コンテナイメージのインデックスにサポート対象プラットフォームの情報を追加しました。イメージがどのOSとアーキテクチャに対応しているかをコンテナレジストリ上で直接確認でき、目的の環境に合ったイメージを選びやすくなります。

こうした改善は、GitLabが理解できるコードベースの幅を広げ、ソフトウェアを選び、設定し、運用する場面での情報をより明確にします。

より多くの人にとって使いやすいGitLabへ

コントリビューターの手は、機能が実際の現場で理解でき、利用できるかどうかを左右する細部にも及びます。

マージリクエスト承認エンドポイントのプラン情報を明確にすることで、APIドキュメントも改善されました。どのエンドポイントがFreeプランで利用できるかを見分けられるため、試行錯誤なしに目的に合ったAPIを選べます。

GitLabを読み、移動する体験そのものも良くなっています。Markdown以外のマークアップにおける非ラテン文字の見出しスラッグ対応、図版の代替テキストの充実、Web IDEを開くピリオドキーのショートカットのわかりやすい説明、MarkdownファイルのPDFエクスポート機能などが挙げられます。

一つひとつが、異なる種類の摩擦を取り除きます。ドキュメントの目的の箇所にたどり着けること、スクリーンリーダーの利用者が必要な文脈を得られること、新しいユーザーがショートカットに気づくこと、そしてリポジトリの外に複製を持たなくてもインストール手順を共有できること。

アクセシビリティとユーザビリティは、プロダクト品質とは別の話ではありません。それ自体がプロダクト品質であり、より多くの人が同じワークフローを理解し、たどり、使いこなせるかどうかで測られます。

コラボレーションはコードの外へ

プロダクトの変更は、協力のかたちの一つにすぎません。Contributor Platformが対象とするのは、ドキュメント、翻訳、プロジェクトテンプレート、ディスカッション、イベントまで。中でも翻訳は、そのままプロダクトの成果につながる活動。より多くの言語でGitLabを使えるようにする取り組みであり、レビューを経た翻訳は今後のGitLabリリースに取り込まれます。どの道筋も、GitLabの改善、理解、活用を後押しします。

一緒につくりませんか

Co-Createのかたちは一つではありません。

共通しているのは、プロダクトへの影響を分かち合うという点です。出発点は現実のニーズ、到達点は他のGitLabユーザーにとってより明確で、より安全で、より速く、より多くのことができる体験。

GitLabをこう改善したいというアイデアがあれば、ぜひ形にして、解決策を一緒につくりましょう。具体的なアイデアはないけれど、みんなのためにGitLabを良くしたいという場合は、既存のイシューを引き受けて解決に力を貸してください。

Co-Createには、複数の参加方法があります。

  • 個人としてGitLabを改善したい方は、Contributor Platformで参加のためのガイドや役立つリソースをご覧ください。
  • チームや組織としてGitLabと直接かつ伴走型で協力したい場合は、Co-Createエンゲージメントをご検討ください。

道筋はさまざま。大切なのは、その先に生まれる成果です。

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