GitLab Duo Agent Platformに新しく追加されたイベント駆動型のトリガーにより、作業アイテムが作成された瞬間にフローを起動できるようになりました。これまで一日がかりだったトリアージと割り当てという手作業が、わずか数秒で完了する自動化へと変わります。この包括的なガイドでは、「作業アイテム作成」トリガーの使い方を、以下の動画とあわせて解説します。
フローがリアルタイムで発火し、ルーティングと割り当てを行う様子をご覧いただき、継続的でハンズオフな自動化が自分のプロジェクトにどのような効果をもたらすか、ぜひ想像してみてください。
プロジェクトをまたいで作業を手作業で割り当てるのは、見た目以上に大変な作業です。単発の意思決定ではなく、毎日何十回も繰り返される判断の連続だからです。新しいイシューが発生するたびに、誰かが手を止めてチームのキャパシティを確認し、現在のワークロードと新規タスクを比較検討したうえで、担当先を決めなければなりません。会議や休憩、PTO(有給休暇)なども考慮に入れると、このプロセスはさらに長引きます。小規模であればこの方法でも機能しますが、量が増えるにつれて一気に破綻し、トリアージの遅延や作業配分の偏り、そしてチームリードが本来取り組むべき価値の高い仕事ではなく振り分け作業に時間を奪われるといった問題を引き起こします。
つい最近まで、こうした摩擦はフローの仕組みそのものに組み込まれていました。あらゆるGitLab Duo Flowは、開始するためにUI上での人間によるアクション(メンションや担当者の割り当て、レビュアー割り当てイベントなど)を必要としていました。プログラムからフローを駆動したり、何かが起きた瞬間に発火させたりすることは、誰かが手動でトリガーを引かない限り不可能だったのです。そのため、どれほどよく作り込まれた割り当てフローであっても、起動には人の手を待つ必要がありました。
「作業アイテム作成」トリガーは、このギャップを埋めます。プロジェクト内で新しい作業アイテムが作成された瞬間に自動で発火し、手動での引き継ぎは一切不要です。誰かがイシューに気づき、チームのワークロードを評価してから割り当てるのではなく、フローが自らアクションを起こしてルーティングを代行します。トリガーを使えば、組織が定めた条件が満たされた時点でフローがバックグラウンドで継続的に実行されるため、開発者は本当に判断力が求められる作業に集中し続けられます。
「作業アイテム作成」トリガーには、次のようなメリットがあります。
即時かつハンズオフなトリアージ
作業アイテムが作成された瞬間に割り当てとルーティングが行われ、誰かの手が空くのを待つ必要はありません。
どんな量にも対応するスケーラビリティ
1件でも数百件でも、トリガーが誰の負担を増やすこともなく数秒で処理します。
よりスマートでバランスの取れた割り当て
フローは割り当て前に各メンバーの現在の負荷や稼働状況を考慮できます。人間が下すのと同じ判断を、一貫して適用します。
単純作業からチームを解放
未処理の作業アイテムを手作業で仕分けして誰に余裕があるかを判断する必要はもうありません。エージェントが、人間と同じ情報をもとに判断を下します。
具体的なイメージをつかんでいただくため、Intra-account-transfersというプロジェクトを使った実際のシナリオを見ていきましょう。
「Work item assigner」という名前のフローを作成し、そのプロジェクトで作業アイテムが作成されるたびに実行されるよう設定しました。
「Work item assigner」フローがプロジェクトintra-account-transfersで有効化されている画面
「Work item assigner」フローは2つのエージェントで構成されており、それぞれに従うべき手順と使用するツールを詳細に定めたプロンプトが設定されています。1つ目のエージェントはGitLab Orbitを使用して、組織内の各リソースの現在のワークロードを把握します。GitLab Orbitは、ソフトウェアエンジニアリングのためのライフサイクルコンテキストグラフであり、Duo Agent Platform内のAIエージェントをより高速かつ高精度にします。
1つ目のエージェント「determine_resource_with_least_open_work」の定義
1つ目のエージェントのプロンプト
2つ目のエージェントは、未処理の作業アイテムが最も少ないメンバーを特定し、新しい作業アイテムをそのメンバーに割り当てます。
2つ目のエージェント「assign_work_item_prompt」の定義
2つ目のエージェントのプロンプト
割り当てロジックはフロー内に組み込まれているため、プロセス全体を動かすにはトリガーさえあれば十分です。
3.1. まったく新しい作業アイテムを作成します。
新しいイシューを作成している画面
3.2. イシューが作成された瞬間にトリガーが発火し、「Work item assigner」フローが自動的に開始します。フローのアクティビティログでは、その進行状況をステップごとに確認できます。1つ目のエージェントがプロジェクト情報を取得し、GitLab Orbitのツールを使ってトップレベルグループ全体の各ユーザーの未処理の作業アイテム数をカウントします。
1つ目のエージェントが、トップグループの各ユーザーの未処理作業アイテム数を返している画面
続いて2つ目のエージェントが最も負荷の低いメンバー(このデモではWilliam)を特定し、実際の割り当てを実行します。
2つ目のエージェントが、新しく作成されたイシューの担当者としてWilliamを選択している画面
イシューに戻って確認すると、新しい作業アイテムがWilliamに自動的に割り当てられていることがわかります。
更新後のイシュー画面。担当者としてWilliamが表示されている
このシナリオが物語っているのは、作業を担う主体そのものの変化です。人間が未処理の作業アイテムを仕分けて誰に余裕があるかを判断し、手作業でイシューを割り当てる代わりに、「作業アイテム作成」トリガーによって呼び出されるGitLab Duo Agent Platformのカスタムフローが、そのすべてをわずか数秒でこなします。人間が使うのとまったく同じ情報をもとにエージェントが判断できる定型業務からチームを解放し、人はここぞという場面に注意を向けられるようになります。
このカスタムフローには、次のような拡張の余地も考えられます。
大量に発生する作業の割り当ては、これまで静かにチームの体力を奪ってきました。1日に何十回も、ワークロードと空き状況を確認してからイシューを振り分けるという細かな判断が必要で、量が増えるほどこのプロセスは破綻していきます。GitLab Duo Agent Platformの「作業アイテム作成」トリガーは、作業アイテムが作成された瞬間にフローを発火させ、手動での引き継ぎを一切不要にすることで、このボトルネックを解消します。上記のステップバイステップ・チュートリアルで示したとおり、GitLab Orbitを活用した2エージェント構成のフローは、チームの実際のワークロードを把握し、最適な担当者に各新規アイテムを数秒で割り当てられます。その結果、トリアージが迅速化し、ワークロードのバランスが改善され、チームは本当に人間の判断が必要な仕事に集中できるようになります。
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